9月に入っていた。まだ外は暑い。アブラゼミが鳴いている。麗子は朗からの呼び出しを受けて、マンションの玄関に日傘をさして立っている。かつての麗子がお気に入りだった白のブラウスにタイトスカートをはいて。
朗は今日は麗子とずっと一緒に過ごす予定だ。今は10時。ショッピングモールをぶらついて、一緒にお昼を食べて、プールに行って、それからディナーでお泊まりだ。
この前の挿入は気持ちのいいものではなかった。初めはすごく痛かった。今は太めのディルドを毎日挿入している。これなら大丈夫なはずだ。麗子は夜が楽しみになっていた。
生理は数日前に終わっていた。今はすがすがしい気分だ。ショーツにはおりものシートを貼っているが、まだおりものは少ない。朗の腕にぶら下がって、ショッピングを楽しむのだ。
麗子のクローゼットにある服はほとんどが朗のお気に入りなのだろう。それを今の麗子が引き継いだ。初めは慣れない女物もそれ以外に着るものがないとなると着ざるを得なかった。そのうちに女物を着るのが当たり前になっていった。麗子はすっかり女になっていた。
待っていると、朗のベンツが近づいてくる。朗が運転している。
「待ったか?さあ、行こう」
運転席から朗が降りてくると、麗子を助手席に乗せた。日傘を畳み、ストッキングに包まれた膝頭が見えるミニのタイトスカートにエルメスのバッグをちょこんと乗せた。朗が運転席に戻り、ゆっくりと車を出す。
「ホステスの仕事もうまくいっているみたいだな。すっかり女になったな」
朗が嬉しそうにいった。
「女として暮らしていく以外にないもの」
麗子がちょっとすねたようにいう。
「そのくちぶりも本物の麗子みたいだな」
ショッピングセンターに着くと、正面に車を止めた。
「先に降りて待っていろ。俺は車を止めてくるから」
麗子が降りると、ベンツは行ってしまった。麗子はショッピングセンターの中に入り、ベンチに座って朗を待つことにした。大勢の男女のカップルが歩いている。女が男の腕にぶら下がり、胸を押し当てている。麗子もかつては、妻に腕を取られて、妻のおねだりでショッピングモールを歩いたのだ。でも、今は麗子自身が女なのだ。
遠くから朗が歩いてくる。麗子は立ち上がると、朗の方に駆け寄った。そして、朗の腕をとった。かつて、麗子の妻がしていたように。
麗子はショッピングセンターの中の服屋を見て回った。自分の体に当てて、似合うかどうか確認する。どう?と朗に聞いてみる。
「とても似合うな」
とか言ってくれる。朗は麗子の服巡りに根気よく付き合ってくれた。麗子は、ショッピングを楽しむ女になっていた。麗子がねだると、朗は気前よく買ってくれた。
途中でトイレに行きたくなり、女子トイレに向かう。女はトイレを我慢できない。早めに行っておいたほうがいい。麗子は女のトイレに並ぶのにも慣れた。もう男子トイレは入れないのだ。女子トイレの列は女の甘酸っぱい匂いがする。自分の番がくると、個室に入り、用をたし、おりものシートを取り替える。つけていたものは汚物入れに捨てる。
お昼はショッピングモールの食堂でパスタを食べた。女らしく、口の周りにつかないように、ブラウスにこぼさないように用心して食べる。食べ終わったらトイレで化粧直しだ。もう一人、同じように化粧直しをしている女がいる。この習慣も女になって身につけたものだ。男の時には全くわかっていなかった。こういうことも離婚の原因になったのだろう。
お昼が済むと、お互いの水着を選ぶ。ショッピングモールのそばに、ウォーターランドがあるのだ。朗は麗子に小さな赤のビキニを買い、自分にはトランクス型の海パンを買った。麗子が男だった時に履いていたものだ。
麗子と朗はウォーターランドに向かった。ウォーターランドはドームで覆われた室内型の温水プールだ。流れるプールやウォータースライダーなどいろいろある。朗が入場券を買い、キーを2つ受け取ると、一つを麗子に渡してきた。入り口の側の売店で2人分のバスタオルを買った。
「このキーで中の支払いはすべてできるから、キーとバスタオルだけもってこい。先に行って、待っている」
そういうと朗はさっさと行ってしまった。麗子はおずおずと女子更衣室に入って行った。茜と来たことはあるが、自分一人で女子更衣室に入るのは不安だった。しかし、気にしているのは麗子だけで、周りから見れば、麗子はどこからどうみても女だった。麗子はきているものを脱ぐと、赤のビキニに着替え、洗面所で化粧を落とした。赤のビキニは面積が小さく、ようやく股間を隠し、乳首を隠しているようだった。すごく不安な感じがする。バスタオルをもって外にでるとトランクス姿の朗が待っていた。
「麗子、すごく似合っているぞ」
麗子は、朗と流れるプールで流されて、ウォータースライダーで遊んだ。小さなビキニが外れないか不安だった。それに、歩いている男たちがじろじろと麗子を見る。かたちのいいCカップおっぱいに赤の小さなビキニをつけているのだから男たちの目を惹かないわけにはいかないのだ。
それでも、麗子は朗とのデートを楽しんだ。一緒にアイスクリームを食べた。
「そろそろホテルに行こう」
朗がそう言ったので麗子は女子更衣室に戻り、濡れたビキニを脱いで、着てきたプラウスとスカートに着替えた。ドライヤーで濡れた髪を乾かした。トイレで軽くメイクをした。麗子はすっかり女の行動が身についていた。
外に出ると、朗が車を正面玄関に乗り付けていた。
「さあ、行こう」
麗子は助手席に乗り込んだ。朗が運転席から抱きついてきた。麗子はドキッとした。
「麗子はいい匂いがするな。泳いだからひんやりする」
朗は車を飛ばして、都心のホテルに向かった。地下駐車場に車を止めると、地下の玄関から2階のフロントにあがり、チェックインして、14階のペントハウスに向かった。
「夕食までは時間がある。俺は今すぐ麗子とセックスがしたい。お前が隣にいてその匂いにもう我慢ができない」
そういうと、麗子をキングサイズのベットに押し倒して、麗子にキスをした。舌を絡めてきた。麗子も朗と舌を絡めた。男の匂いがむんむんする。
朗はすぐに全裸になった。巨大なちんぽがいきり立っている。この前は、すごく痛かったものだ。麗子はその巨大なちんぽを口に含み舌で舐めまわした。
「入れるぞ。麗子、もう限界だ」
麗子をベッドに倒すと、その膣口にちんぽを押し当てた。麗子の方から腰を動かして、ちんぽを迎え入れた。麗子の唾液でびしょびしょになったちんぽはゆっくりと麗子の膣の中に入っていった。もう痛くなかった。自分の膣が朗のちんぽを締め付けているのがわかる。たぶん、無数の膣襞が蠢いているのだろう。膣襞が巨大なちんぽに擦られると、そこから快楽の波が発生している。思わず麗子はああっ、いいっ、と声を上げた。膣は最初の時よりもずっと柔らかくなっている。朗は麗子を抱き上げると、激しく腰を動かしピストンした。麗子は激しく肉襞を擦られて、あまりの快楽にああっ、ああっ、いいっ、と声をあげる。麗子が朗に抱きつき、朗が何度かのピストンを繰り返すと、麗子の中に射精した。麗子も膣奥を激しく突かれて、体をがくがくさせて行ってしまった。
「気持ちよかったわ。もう痛くない。とってもいい」
麗子は繋がったまま、朗にいった。
「すごくよかったぞ。麗子。ちょっとシャワーを浴びたらまたやるぞ。俺のはすぐに元気になるからな」
朗が離れると、麗子の膣から朗の白い精液がしたたり落ちる。
「私も気持ちよかったわ。一緒にシャワーを浴びましょう。すぐにまたして」
シャワーでお互いの体液を洗い流すと、再びベッドに戻って、セックスを開始した。麗子は女の体がこんなに感じるなんて初めて知った。意識が吹き飛びそうだ。麗子は女の快楽を覚えた。妻もこんな風にされたがったのだ。朗のように妻を行かせることができれば離婚の危機もさせられたかもしれなかった。今の麗子の体は女の体だ。かつての妻と同じように女の快楽に身を委ねる女なのだ。もっともっと朗とセックスがしたい。麗子は愛液で濡れた膣穴で再び、怒張した朗のちんぽを受け入れた。意識が吹き飛ぶような快楽が何度も麗子を襲った。女にされてよかったと思ってしまう。
いつの間にか外は暗くなっていた。