第9話 花子の貸し出し

花子は貸し出されることになった。

「しばらく花子を貸し出すことになったわ。向こうにはグレイハウンドがいて、新しく人間犬になる女がその奥さんになるの。人間犬の生活に馴染むまで面倒を見てあげて欲しいの。花子はそのグレイハウンドと交わっても浮気にならないから安心して」

お座りをしている玲奈の顔をくいっとあげて、美香はそう言った。玲奈には拒否権はなかった。犬としか交われない玲奈は、新しい雄との交わりが楽しみでもあった。それに、人間犬にされてしまう女に同情した。少しでも、悲しみを和らげてあげたいと思った。

玲奈は犬用のワンピースを着せられ、ケージに入れられ、バン積み込まれた。バンは街の中を走っていく。玲奈には懐かしい光景だ。

バンは長屋門のある大きなお屋敷の前を通り過ぎ、塀沿いにある駐車場の前で止まる。リモコンで駐車場をあけて、バンを止めると、乗っていた男が、ケージをだし、花子を出して、首輪に鎖のリードを取り付けた。舌だけが垂れる口枷をした。男は花子のリードを引いていく。花子は四つん這いで歩いていく。

玄関から室内に上がるときは、前足と後ろ足を丁寧に雑巾で拭かれた。玲奈が連れて行かれた部屋には大きなグレイハウンドがうろうろしていた。玲奈のリードは部屋にいた若い女性に引き渡された。大きな部屋だった。キングサイズのベッドがある。大きなクローゼットや化粧台、姿見がある。

部屋には2人の女性がきちんと正座して座っている。年齢は離れているようだが、顔つきが似ている。親子のようだ。

「実物の花子は可愛らしいわね。私は陽子。あそこに座っている若い女が早苗、今度人間犬マリーになるのよ。その隣が母親の優香。マリーのお世話がかりよ。旦那にひどい借金を作られて、取り立て人に追われていたの。息子はもう学校には行っていないわ。今は女の修行中。これからすぐに犬にされちゃうんだけどね」

陽子はそう言って、微笑んだ。

「早苗、優香、おいで、これが人間犬よ」

恐る恐る、早苗と優香がやってきた。お座りをしている玲奈のグーの前足や尻尾をさわった。陽子が口枷を外し、玲奈の犬のワンピースを脱がし、ブラとショーツを剥ぎ取った。玲奈の広がって黒ずんだ乳輪やぷっくらした乳首を触らせた。

「早苗もこんな風な体になるのよ」

「僕はこんなになりたくない」

若い女が泣き出した。それを隣の母親がなだめている。

「グレイハウンドのレオンにはいろいろ交配させてみたいのよ。人間犬ならそれができるわ。花子、さっそくレオンと交尾してみせて。レオンは発情期なの」

陽子は、部屋に青いビニールシートを敷くと、玲奈をそこへ呼んだ。ゴム手袋をして、刷毛で玲奈の体に茶色い液体を塗っていく。強い獣臭がする。髪やおまんこにも丁寧にぬっていく。おまんこがぬるぬるになる。レオンがやってきてくんくんと匂いを嗅いでいる。どうやら雌犬と認めたようだ。玲奈は伏せの姿勢になり、お尻を突き出した。レオンは玲奈のおまんこの匂いを嗅ぐと、前足で細い玲奈の背中に乗っかった。ペニスを腰を振って、玲奈の犬用の膣穴に沈めていく。雄のペニスの挿入で、玲奈の膣がぎゅっと締まる。玲奈は浮気をしているような気持ちになる。でも、雄のちんぽはやはり気持ちがいい。今の玲奈と繋がれる雄は、犬だけなのだ。犬は前戯をしないため、玲奈はグーの手でクリトリスを擦り、膣穴を蜜で湿らせる。

「花子は自分で、自分を気持ちよくしているのね。早苗、よくみておきなさい。花子のオナニーが見られるとは思っていなかったわ」

そういうと、グーでクリトリスを擦っている様子を、陽子はじっとみた。

玲奈はグーでクリトリスを擦り、膣をレオンに押し付けて、さらに深く挿入するように導いた。しばらく繋がっていると、レオンは玲奈の中で射精した。玲奈もクリトリスを擦り、ああっ、と人間の声をあげ、体をがくがくと震わせた。レオンが離れると、玲奈の膣口からレオンの白い精液が滴り落ちる。

「早苗、花子の体を拭いてあげなさい。犬は自分の体を拭けないんだから。そして、お風呂場であらってあげなさい」

早苗は玲奈の体を雑巾で隅々まで拭いた。綺麗になった全裸の玲奈を首輪にリードをつけて、お風呂場に引いていく。

お風呂場の脱衣場で早苗は裸になった。早苗はお乳はお椀型で美しく、腰はきゅっとくびれ、お尻は大きかった。ただ、早苗には女にはないものがついていた。それは小さくて可愛らしいペニスだった。亀頭は皮で覆われている。もう玉はなかった。

「驚いたでしょう。このペニスは切り取られちゃうの。そして、花子と同じ犬用の膣穴がつくられるの」

早苗は悲しそうに言った。鎖のリードを外すと、玲奈を浴室に入れた。大きな浴室だった。カランの前に玲奈を座らせると、体を隅々まで洗ってくれた。早苗が立ち上がると、小さなペニスが玲奈の顔の前にくる。

「私に舐めさせて。男のおちんちんは久しぶりなの。いい?」

うん、と早苗は頷いた。玲奈は人間の男のペニスを目にするのは久しぶりだった。それは男のペニスとは呼べないかもしれないが、人間のペニスには違いなかった。玲奈は早苗の小さなペニスにむしゃぶりついた。早苗のペニスは大きくならず、ああっ、と声をあげて、精子のない透明な液体を玲奈の口の中に吐き出した。早苗は、また自分の体を洗うと、玲奈と一緒に広い湯船に浸かった。早苗は愛おしそうに玲奈を抱きしめ、悲しそうに言った。

「これから、人間犬に改造されるの。仲良くしてね」

お風呂場を出ると、早苗の母、優香が待っていた。玲奈の体をタオルできれいに拭いてくれる。早苗は自分で自分の体を拭き、洋服を着る。

「これからお食事よ。最後の昼食。早苗の好きなものを用意してくれているわ」

早苗は、玲奈を引いて、畳の広間に入って行った。広間のテーブルにはおいしそうなお寿司が並んでいる。テーブルには陽子が座っている。テーブルの脇に犬用のお皿が置かれている。花子と書かれている。早苗と優香がテーブルにつくと、陽子がドッグフードの袋を早苗に渡した。

「花子に餌をやってちょうだい。いずれは早苗も食べるものよ」

悲しそうな顔をして受け取ると、玲奈の目の前のお皿に、ドッグフードを山盛りにした。早苗は、陽子や優香と一緒にお寿司を食べ始めた。玲奈もドッグフードをこりこりと食べ始めた。お寿司を食べながら、早苗が泣いている。全部食べきれずに残している。

「最後のお食事はお寿司がいいって言ったのに、残しちゃうの?」

陽子が意地悪そうにいう。早苗は泣きながらお寿司を口に入れた。

食事が終わり、早苗が花子を引いて部屋へ戻った。レオンがうろうろしている。レオン用の砂場のおトイレがある。部屋には大きなベッドがある。早苗はベッドに腰掛けると、レオンを呼んだ。レオンはすぐにやってきた。早苗がレオンを撫でた。

「ここは優香の部屋。私は別の小さな部屋で暮らしていたの。レオンとは昔からのお友達

優香が他の女性と箱と砂袋を持ってきた。陽子も一緒だった。

「花子ちゃんのおトイレよ。早苗のおトイレでもあるのよ」

箱を置くと、そこを砂でいっぱいにする。その前に足拭き用の濡れたタオルのマットを用意する。玲奈はそこでおしっこをしてみせた。早苗には見せておかなければいけないのだ。

夕食は広間で美味しそうなステーキだった。

「これが最後の人間としてのお食事ね。たっぷり楽しんでね」

陽子が意地悪そうにいった。玲奈は、花子用と書かれたお皿に盛られたドッグフードを食べている。香苗は、目に涙を滲ませながらステーキを食べている。

食事が終わると、優香と香苗はどこかへ行ってしまった。陽子は玲奈の首輪に鎖のリードをつなぐと、自分の部屋へ玲奈を四つん這いで引いて行った。

「レオンにもご飯をあげないとね。明日からはレオンとはご飯は一緒よ」

部屋に戻ると、部屋の奥が檻になっている。

「レオンはここで眠るのよ。おしっこ用の砂場は一緒。花子が眠るためのクッションも用意しておいたわ。私はまずはレオンを可愛がってから檻に入れるから、

先に入って待っていてね」

そういうと、玲奈を檻に入れた。わずかに獣臭がする。ドーベルマンほど強くはない。

陽子は、レオンとじゃれあって遊んだ後、レオンを檻に戻した。

「二人でセックスしてもいいわよ。仲良くしてね」

そう言って、陽子は鍵をかけた。部屋は暗くなった。レオンが玲奈の匂いをくんくんと嗅いでくる。昼間、性交をしたので、気になっているのだ。玲奈が四つん這いになるとその膣穴をぺろぺろと舐めてくる。レオンはしたいらしい。玲奈も繋がれる男は、雄犬だけなので、四つん這いの背中に乗ってくることは嫌ではなかった。レオンは玲奈の背中に乗ってくると、ペニスを玲奈の膣穴に差し入れてきた。玲奈は膣穴が濡れるようにクリトリスをグーの前足で擦った。長く繋がったあと、レオンは玲奈の膣穴に射精した。膣穴からはだらりとレオンの白濁液が垂れている。玲奈にはきれいにする手立てがなかった。満足できなかった玲奈はグーの手で勃起して固くなったクリトリスを擦った。気持ちよく果てた玲奈はクッションの上で眠った。玲奈のおまんこはかぴかぴになっていた。

翌日、それに気がついたのは陽子だった。

「昨日はレオンとしたのね。レオンが気に入ってくれたみたいでうれしいわ。

綺麗にしたら、朝の散歩に行きましょう」

玲奈はお風呂場で体を綺麗に洗われると、部屋に戻され、鎖のリードをつけられて、お屋敷の外にでた。舗装された小道がある。そこを犬用のワンピースをきて、尻尾をだして、前足と後ろ足の肉球で歩くのだ。玲奈を引いているのは陽子。レオンは別の男性が引いている。

「レオンは運動があるから、花子だけ戻りましょう。花子は私の部屋でお食事よ」

レオンが男性に引かれて行ってしまうと、玲奈は陽子に引かれて部屋に戻った。犬用の花子と書かれたお皿に山盛りにドッグフードが盛られた。玲奈は味のないドッグフードをいつものようにこりこりと食べた。

「お昼と夕食は、ここでレオンと一緒よ」

その日以来、香苗は現れなかった。