第8話 女としての外出

ゆうみはゆいなを冬の街に連れ出した。ゆいなはもちろん、女の格好だ。スカートの下にストッキングを履いているとはいえ、冬の風は冷たい。ゆいなは自由に外出したことはなかった。ゆうみに連れられて、こうして自由でいられるのはなんか不安だった。もう、どこかへ逃げ出してもいい。そう思っても、もうゆいなはゆいなであり、逃げて戻る場所などなかった。

「ゆいなは女の子の生活に慣れないとね。ずっと、これからは女装よ。まあ、女の子なんだから、女装は当たり前なんだけどね」

そう言って、ゆいなの手をしっかりつないでいるゆうみが笑った。

最近は、ゆうみに連れ出されて、洋服屋さん巡りや、下着屋さんめぐりをしている。今日もデパートに洋服を見にきている。洋服を見て回り、気に入ったものがあれば試着する。もちろん、ゆいなにジーンズを選ぶ権利はない。さまざまなスカートやブラウス、ワンピースを試してみる。店員さんもゆいなを女性としてしかみていない。着替え終わると、ゆうみに見せる。ゆうみは着替えたゆいなの姿をみて、似合っているとか言ってくれる。よく似合うものは買ってくれる。

「妹とお買い物に来ているなんて楽しいわ。妹ができて幸せ。しかも、妹が豊なんて」

ゆうみはそう言って、にこにこしている。

「お昼に一度、お友達二人と会うことになっているの。豊も知っている、理子と玲子よ。私たちの同級生。今は私と同じ大学2年生」

ゆいなはどきりとした。一度は玲子に告白してフラれたのだ。きれいな女性だった。ゆいなが豊だとは気がつかないだろう。どんな女性になっているのかあってみるのは楽しみだった。ゆいなはトイレに行きたくなった。女は尿意を感じたらトイレに行ったほうがいい、そうしないと間に合わなくなると、母かなにもゆうみにも言われている。

「ト、トイレに行ってきます」

「気をつけてね。迷子にならないように」

ゆうみがにこにこして手を振っている。

ゆいなは同じ階の女子トイレを探した。見つけた女子トイレにはやはり列ができている。ゆいなは列に並んだ。列には女特有の香水や甘い香りが漂っている。となりの男子トイレは誰も並んでいない。ゆいなの順番がきて、個室に入る。ストッキングを脱いで、ショーツを下ろす。生理まではまだ時間がある。ショーツに貼っているのはおりものシートだ。おりものシートがだいぶ、黄色く汚れている。ショルダーバッグから新しいおりものシートを取り出して、ショーツのおりものシートをぺりぺりと剥がし、汚物入れに捨て、新しいおりものシートに貼り替える。便座に腰を下ろして、小便をする。女の体で小便をするのにはだいぶ慣れてきている。ちゃんとまっすぐ下に入れられるように筋肉をコントロールできるようになっている。ホースがなくても大丈夫だ。小便がおわると、柔らかな陰毛が生えた、中央に陰裂の走るなだらかな丘をティッシュで綺麗に拭いた。小便とティッシュを流し、ショーツとストッキングをあげ、スカートとブラウスを整え、個室をでる。おりものシートのごわごわにも慣れてきている。

トイレをでるとゆうみが待っている。

「そろそろ行こう。理子と玲子が待っている。待ち合わせは12時、上のイタリアンレストラン。今日は、養女にゆいなを迎えて、妹ができたって報告するの。これからは女同士、一緒に遊園地に行ったり、プールに行ったり、ショッピングに行ったりすることがあるからね。なんていったって理子と玲子は親友だし、ゆいなは妹だし」

そう言って、ゆうみはにこにこしている。ゆうみはゆいなの手を引いて、エレベーターのところに行く。エレベーターがやってくる。エレベーターに乗り込むとレストラン街の10階を押す。10階で降りると、ゆうみはお目当のイタリアンレストランを目指す。中に入ると、ゆいなの知っている女性2人が座って待っている。だいぶ大人っぽくなったが、それでも、はっきりとわかる。理子と玲子だ。ゆうみとゆいなは反対側にすわる。

「お待たせ。こちらが養女に迎えたゆいなよ」

「初めまして。ゆいなです。高校2年生です。ゆいなお姉ちゃんの妹になります」

「へえ。可愛い子ね。こんな子が妹なんてうらやましいわ」

理子がゆいなをみて微笑んだ。

「いいな、可愛らしい妹ができて。高校2年生なんだって?」

「ええ。来年の4月から通います。年度始めからのほうがいいからって。今はお姉ちゃんに勉強を教えてもらっています」

「ゆいなちゃんはおしゃれだね。自分で選んだの?」

玲子が聞く。

「お姉ちゃんが選んでくれたんです」

「お姉ちゃんに選んでもらっているんだ。かわいい」

理子がにこにこしてゆいなを見ている。

「こえからは時々、一緒に遊ぼうね。ゆうみに可愛い妹ができたんだから、ゆうみの妹はそれだけで私たちの友達」

そういって、玲子がにこにこしている。そのあとは、いろいろとおしゃべりして、イタリアンのパスタを食べた。ブラウスに飛ばさないように、口の周りをあまり汚さないように、女の子らしく食べる。ゆいなは、ゆうみや理子や玲子のようすを見て学習しながら、パスタを食べ終えた。トイレで口の周りを綺麗にする。となりでは玲子が化粧直しをしている。

「ゆいなちゃんも、すぐにお化粧するようになるわ。食事が終わっての化粧直しは女のマナーよ。すぐに終わるわ。見ていなさい」

玲子が上手に化粧直しをする。あっという間に、玲子の顔ができあがる。ゆいなは、自分も大学生になったら、化粧をするようになるのだと思った。
それにしても、玲子は美しい女性になっていた。ゆいなが豊だったら、また絶対に好きになってしまうだろう。でも今はゆいなは玲子と同じ女なのだ。
今のゆいながときめきを感じる対象はまだ女性だった。同性であり、性の対象だった。まだ、男をすきになるという恋愛感情はうまれなかった。
母のかなは、女の中で暮らしていけば、自然と男性を好きになるようになる、と言ってくれた。

その夜、ゆいなはオナニーをした。対象は玲子だった。ベッドの上でオナニーをする。後ろからゆうみが抱きついている。
「こうして姉妹でオナニーを見せ合うのって変態みたい。でも、こうしてなんでも見せ合えるってとってもいい。終わったら私のを見てね」

ゆいなは、玲子を思い浮かべた。ぷっくらした乳首をこりこりと押し潰す。これは玲子の乳首、玲子の乳首が固く勃起しているのだ。さらにこりこりと押し潰す。股間ではクリトリスが勃起している。以前、おちんちんの時みたいに固く勃起している。女は入れられて行くのではない。男と同じように勃起していくのだ。ただ。その快楽は男のように外に向かわず、自分の体を電流のように駆け巡るのだ。ゆいなは玲子とのセックスを思い浮かべて、固くなったクリトリスをこりこりと押しつぶした。ゆうみが後ろから抱きついて乳首をこりこりしてくれる。

「固く勃起している。感じているのね」

ゆいなはクリトリスをさらにこりこりと弄り回すと、膣穴から蜜がとろりと溢れ出す。右手でクリトリスを、左手で膣穴をかき混ぜた。玲子の膣穴に固くなって大きくなったクリトリスを押し込むのだ。その下には、玲子のクリトリスをうけいれる膣穴が口を開けて待ち構えているのだが。お互いが両性具有の生物になって、お互いを犯し合う想像をした。女の体のゆいなには、豊として玲子を犯す想像では不十分だった。女としての訓練をうけ、女として行かされる喜びを知るゆいなには両性具有の想像が必要なのだ。玲子を犯し、犯される想像をすることで、ゆいなのクリトリスは固く勃起し、膣穴の肉襞は、快楽の波を立て始めた。左手で浅瀬を激しくかき混ぜることで、波同士が干渉しあい、大きな波になり、ゆいなの意識を飲み込んでいく。全身を快楽の電流が駆け抜ける。ああっつ、いいっつ、と声をあげて、ゆいなは行ってしまった。

「ゆいなは気持ちよさそう。豊として、玲子を想像してしていたのかしら?いやらしい子。でも、男の子だったんだから仕方ないわね。今度は私の番。
乳首やクリトリスをいじってね」

そう言って、ゆうみは自分の乳首をこりこりといじり始めた。ゆうみがクリトリスをいじり始めると、うしろから抱きついて、乳首をこりこりと押しつぶしてあげる。ゆうみの汗の匂いがする。女の、いい匂いの汗の匂いが。ゆうみの乳房はつきたてのお餅のように柔らかい。その中で、ピンクのぷっくらした乳首だけが固く屹立しているのだ。ゆうみ自身は、クリトリスをいじり、蜜のあふれる膣穴をかき回している。ゆうみの恥丘には柔らかな産毛がまばらに生えているだけだ。その中央の陰裂をいじり回している。ゆうみは誰かに犯される想像で行くのだろうか?それとも?

ゆいなは、もう誰かを犯す想像だけでは不十分だった。やはり、女として犯されたいのだ。誰かを受け入れ愛されたいのだ。生まれた時から女をやっているゆうみは誰かをおかすなんて想像はしないだろう。ゆいながそういう想像をしたのは男だった時があるからだ。ゆうみは誰かに入れられる想像でオナニー をしているのだ。ゆうみが膣穴をかき混ぜているので、ゆいなは固くなったクリトリスを押しつぶしてあげた。

「ああっつ。もうだめ。行っちゃう。行っちゃう」

そう言って、ゆうみは行ってしまった。その後は、二人でお風呂に入り、お互いの体を綺麗に流した。

ゆいなはゆうみに連れ出され、女としての生活に馴染み始めていた。やがて、冬が終わり、ゆいなが高校2年生として、生活を開始する春がやってくる。

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