経血おりものバー  ー由紀子の場合ー

美智子の勤めている経血おりものバーブラッディメアリーには既婚の女性も勤めている。女性の名は由紀子。ご主人の山下さんはこの店の常連だ。由紀子よりも10歳以上年上で40歳も近い。お店で由紀子を口説いたわけではない。ここはそういうお店ではない。女体ボトルは経血やおりものを供給するただのボトルであって、人格は必要とされていない。控え室で女性の電話番号やメルアドを聞き出そうとする男性などいない。彼らは純粋に経血やおりものの味を楽しむ変態にすぎない。

 山下さんが由紀子と出会ったのは偶然だった。出会った場所は街の陸橋の上だった。由紀子を女体ボトルキープしている山下さんは、何度も控え室で会い、会話も交わしている。陸橋の上で由紀子を見かけた山下さんは

「由紀子さーん」

と声をかけた。由紀子も常連を無視するわけにはいかなかった。

「山下さん」

 由紀子はにっこり微笑んだ。山下はその日は有給をとって街をぶらぶらしていた。

「これから食事でもいかない?」

山下さんは由紀子を誘った。由紀子は卵胞期の前期でおりものがほとんどない。それで今日は仕事はお休みだった。山下さんは由紀子の基礎体温を知っており、卵胞期前期であることは把握している。由紀子はどこかに用があるなどといいわけできないことはわかっていた。お店は副業禁止なのだ。時間がある時は体の健康のためにジムに通ったりしている子も多い。生理が順調にきて、体調がよければ、おりものや経血がおいしくなり、常連客がついてくれて収入も安定するのだ。由紀子がこんな時間に街中にいるのは、暇だからでそれ以外にはないことは明らかだった。山下さんの誘いを断る理由はなかった。

「はい。ご一緒します」

由紀子は山下さんの誘いを素直に受け入れた。山下さんは由紀子においしいお寿司をご馳走し、いろいろなお店をめぐって、由紀子に洋服やアクセサリーを買ってあげた。卵胞期前期の由紀子は生理から解放されて、気分はうきうきだった。その上、山下さんからお姫様扱いを受けているのだ。これ以上楽しくなるはずがなかった。最高の気分で別れ際に唇にキスをして、電話番号を交換して別れた。

 山下さんは頻繁に由紀子をデートに誘った。デートプランは由紀子の体調に合わせて変えていった。卵胞期前期の体調がいいときなら、遊園地やデパートめぐり。黄体期の生理前のPMSのときは、ラブホでゲームやおしゃべりをしてデートを楽しんだ。由紀子は山下さんに対して全く気を使う必要はなかった。なにごとも隠し事はない。生理周期は把握されている。膣穴もクリトリスもおしっこ穴も見られている。由紀子は仕事のためにデルタソーンの毛を剃っていて、女性器のすべてが丸見えになっている。山下さんはクリトリスなどの女性器をみながら経血カップをとりだし、由紀子とおしゃべりをしている。そんな山下さんにたいしてなにも恥ずかしがる必要は全くなかった。

 山下さんは由紀子の生理周期を把握し、それに合わせてデートプランを変えてくる。由紀子がおちるのは時間の問題だった。由紀子はあっという間に山下さんを好きになった。恋におちた。

 初めてのセックスはラブホでだった。卵胞期前期にはいかないラブホに山下さんが誘った。卵胞期前期にホテルに行ってすることといえばセックス。由紀子は覚悟はできていた。由紀子はこれまで男性とつきあったことがない。女体ボトルの仕事を選んだのも男性を接客しなくてもいいからだ。由紀子は山下さんとならセックスしてもいいと思った。膣の中に指を入れられているのだ。そんなものは慣れっこだった。それがおちんちんに変わるだけなのだ。

 ホテルに入ると一緒にシャワーをあびた。山下さんにおっぱいを見られるのは少し恥ずかしかった。恥ずかしがる由紀子を山下さんは優しく抱きしめてくれた。

 ベッドに由紀子を押し倒すと、部屋の照明をつけたままで、ローションを指に塗り、由紀子のクリトリスをやさしくいじり始めた。山下さんはこの日のために爪を深爪ぐらいに短くしてきてくれている。山下さんの優しい指にいじられて、由紀子のクリトリスは固く勃起した。何度もクリトリスをこすりまわし、膣から蜜が溢れてくると、山下さんは膣の浅瀬を茶筅でかき混ぜるようにかき回し始めた。クリトリスからも膣の浅瀬からも快楽の波が発生する。大量の蜜がシーツに広がる。クリトリスからの快楽の波と膣の浅瀬からの快楽の波が合わさり、津波となって由紀子の意識に襲いかかる。山下さんはさらにでろでろになった膣穴を左手で激しくかき混ぜ、右手で固く勃起したクリトリスをこりこりと押し潰す。

「ああっつ。いっちゃう。いっちゃう。もうだめ。もう限界。ああっつ。いくう〜。いく〜」

激しい快楽の電流が由紀子の体を貫いた。体を激しくふるわせて由紀子は行ってしまった。ひとりでするオナニーの何十倍も気持ちがいい。まだ、体がしびれている。

「もっとして。まだ足りないの」

「ああ、してあげるよ」

山下さんは由紀子のぐっしょりぬれた膣穴を再びかき回し、勃起したクリトリスを人差し指のはらでこりこりとおしつぶした。隆起した乳房の上のぷっくらした吸い口のような乳首を口に含んでぴちゃぴちゃと舌で舐めまわした。由紀子の体はさっきの一撃で壁にひびがはいったようになっていきやすくなっている。山下さんの指使いや舌使いで、由紀子の体に残っている快楽は火を煽られて、あっという間に燎原の火のごとく燃え上がった。

「ああっつ、いく。いっちゃう。いっちゃう」

声をあげて体を震わせ、5回ぐらい行ってしまった。白い肌がピンク色に染まり、玉のような汗がながれている。女の甘いような酸っぱいような匂いが漂っている。

「あ、ありがとう。今度は私が山下さんを気持ちよくする番だね」

疲れた由紀子は起き上がって、激しく勃起して固くなっている山下さんのペニスにコンドームをかぶせた。

「だいじょうぶかい?由紀子さん」

「平気よ。お返しをしないと悪いわ」

由紀子は仰向けになり、膣穴にペニスを導いた。蜜でぐしょぐしょになった膣穴はすんなりと山下さんのペニスを飲み込んだ。由紀子は自分の膣穴がこんなにもすんなりとペニスを飲み込むことに驚いていた。由紀子はセックスはこわいものと思っていた。ただ、山下さんが激しく何度も由紀子を行かせてくれたので、ここまできてお返しのセックスをしないというのは悪いとおもったのだ。山下さんはペニスを由紀子の膣内に押し込み、正常位で腰を振った。由紀子の膣内の肉襞はペニスが入ってくるたびにきゅっと締め上げた。何度目かの腰振りで山下さんは限界を迎えた。はげしく腰をばんっとぶつけると由紀子の膣の中で精を放った。由紀子も奥をつかれてじんじんし気持ちよくなった。奥が気持ちいいのは初めての経験だった。由紀子は山下さんが射精したのがわかった。膣内がさらにあつくなる。

「山下さん、きて」

山下さんは仰向けになっている由紀子を結合したまま抱きしめた。由紀子も山下さんの背中に手を回し、固く抱きしめた。最高に幸せだった。

山下さんと由紀子は頻繁にデートを重ねた。何度もセックスをした。それは一緒に気持ちよくなるための修行みたいなものだった。次第に由紀子は膣奥を突かれていけるようになった。これまでにないすばらしい快楽だった。初めて一緒にいけるようになったのは5ヶ月ぐらいあとだった。それは由紀子が結合したまま、座ったままの山下さんに抱きつき、駅弁状態で自ら腰を上下した。前戯はたっぷりだった。山下さんが精を放つと同時に、快楽の電流が由紀子の体を貫いた。二人でたっぷり汗をかいた。山下さんも由紀子もしあわせだった。

 それからまもなくして、二人は結婚した。由紀子はそれからも女体ボトルとして働いている。由紀子が休んだのは妊娠した時だけだった。子供を産んで仕事に復帰した。その時は由紀子の母乳でつくるカルーアミルクが評判になった。山下さんは由紀子を働かせないで養っていけるほどの財力はある。それでも、由紀子にはこの経血おりものバーで働いてもらいたかった。山下さんは由紀子のおりものや経血が自慢だった。みんなに味わってもらいたかった。それは飼い主が自分のペットを自慢するのに似ていた。他の客が由紀子の搾乳をするのも嫌ではなかった。自慢の牛がりっぱなミルクを出すのが誇らしい酪農家みたいな気分だった。由紀子は由紀子で幸せだった。山下さんのペットとして自分のおりものや経血、ミルクがみんなに喜ばれるのが嬉しかった。自分の評判が高いということは持ち主の山下さんの評価があがることになるのだ。山下さんが褒められるのはすごく嬉しかった。

 そんなわけで由紀子は今日も経血おりものバーブラッディメアリーで楽しそうに働いている。

第1話 経血おりものバー ーブラッディメアリーー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です