第9話 新婚初夜

茜は高校卒業と同時に、荒井手幸雄と結婚することになった。茜はすっかり女の子になっていた。同じ年の女の子と同じような服を着て、同じような考え方をするようになっていた。ただひとつ、茜がよくわからないことは、女の子としての男の子との初恋だった。茜は中学までは男の子だったのだ。初恋の相手は女の子だった。中学1年生の時、同じクラスの明美という可愛らしい女の子を好きになったのだ。女子と話すことに慣れていなかった茜は、話しかけることもできず、純粋な片思いに終わった。

中学2年生から女子を始めて、男子をみてときめくことはなかった。男子はかつて茜が属していた性なのだ。その代わり、可愛い女の子に目がいってしまう。とはいえ、茜はもう、同じ女の子なのだ。女の子同士ということで、気軽に声をかけることはできるが、絶対に恋愛には発展しないだろう。

茜はどこか、自分はレズビアンの女の子のような感じがした。それだけに、幸雄との結婚は、自分が女として男を愛せるかの試金石でもあった。女であるということは男を愛することと同義でもあるのだ。女として、幸雄を愛せるようになれば、茜はすっかり女として完成するのだ。

異性の男よりも、同性の女にまだ目がいってしまう茜にとって、結婚とは男と一緒に暮らすことぐらいの認識だった。それよりは、美しいウエディングドレスを着られることや、素敵なチャペルでの挙式に憧れてしまうのだった。そうした美的感性は女性の感性になっていた。

茜は実際に、男に抱かれるという気持ちがまだよくわかっていなかった。

茜は高校卒業と同時に、荒井手幸雄と結婚式をあげた。神前式で、親族のみが参加した。茜は白無垢を着た。和服は夏の浴衣やお正月の振袖ぐらいしか着たことがなかったので、式場の担当者にしっかりと着せてもらった。女として暮らすようになって、茜には女の服は窮屈だった。しかし、美しいものでもあった。水着やワンピースは体にぴったり密着し、体のラインがはっきりでるものであり、茜は女として体のラインを意識するようになった。周りから、似合うとかきれいとか言われると、茜は嬉しくなった。そうしたことが、茜をより女にしていった。結婚式で、白無垢を着られるのは茜には喜びだった。みんながきれいといってくれる。なにより、幸雄が喜んでくれた。

「茜、美しいよ」

そういって、幸雄は茜に微笑んだ。そして、茜の小さな白い手を握った。

「あ、ありがとう」

そう言われると、茜はすごく嬉しかった。

結婚式が終わると、披露宴が始まる。結婚式の時に和服で参列していた姉の恵子とは、同じ部屋でドレスに着替えた。

「茜、綺麗だったよ。ドレスもすごくきれいよ」

「ありがとう。お姉ちゃん。お姉ちゃんのおかげで、ちゃんと女の子になれたよ」

目から涙が溢れた茜は恵子に抱きついた。

「せっかくのお化粧が台無しよ」

そう言って、姉の恵子は茜を優しく抱きしめてくれた。

茜はドレスルームで、きれいなウエディングドレスに着替えた。高校時代から憧れていたウエディングドレスだった。

茜は幸雄とひな壇に座った。今日は茜と幸雄が、いや茜が主役だった。茜は美しいウエディングドレスをきて、ひときわ美しく輝いて見えた。18歳で未成年の茜はまだお酒は飲めない。男だったらもう20だったが。茜の隣では、幸雄がお酒を注がれていた。結構、捨てていたが、それでもいくらかは飲んでいる。

披露宴が終わると、幸雄は茜とそのホテルの最上階のペントハウスに泊まることになっている。翌日から茜は荒井手のお屋敷で暮らすことになる。仙台から高島のお屋敷に越してきた時みたいに。そして、1週間後に幸雄とハネムーンでハワイに行くのだ。

茜がドレスルームで普段着に着替えて、荷物の入ったキャリーバッグを持って廊下にでると、幸雄が待っていた。茜は化粧を落とし、すっぴんだった。

「これから2次会はあるの?」

「ないよ。今日はこれから二人きりだ。誰にも邪魔されない二人きりの時間だ。俺は茜と結婚できてうれしいよ」

そう言って、幸雄が抱きついてきた。お酒の匂いがした。

「酔ってるの?」

「大丈夫だ。それほど飲んでいない」

幸雄は茜の小さな手を引いて、エレベーターに向かう。茜は幸雄に手を引かれて初めてどきどきしてきた。これから、幸雄と二人きりだ。今まで、デートで二人きりの時はあったが、二人でのお泊まりはなかった。結婚した二人がすることといえば決まっている。茜はこれから幸雄に女として抱かれるのだ。エレベーターホールにつくと、幸雄が上のボタンを押した。しばらくエレベーターはやってこない。

「かわいいよ」

幸雄が茜のあごをくいっとあげるとその柔らかい唇にキスをした。エレベーターがやってきた。幸雄は茜の手を引いて乗り込んだ。最上階でおりる。幸雄がペントハウスのドアを開ける。部屋はすごくひろい。キングサイズの天蓋付きのベッドがある。

「さあ、一緒にシャワーを浴びよう」

茜はもう、幸雄の妻だった。拒否することはできなかった。幸雄に肩を抱かれて、お風呂に行く。お風呂はユニットバスで、その手前に脱衣場がある。幸雄はさっさと裸になった。幸雄はけっこうたくましい体をしている。ペニスはそれほどは大きくない。茜が男だったら、こんな体になっていたのだろう。茜は諦めて、きているものを脱いだ。今の茜はブラをし、ショーツを履いている女だった。ブラをはずし、ショーツをぬぐ。もう、幸雄みたいなペニスはないのだ。その切り株は仄暗い子宮へと通じている。茜の女の体を見た幸雄はペニスを勃起させた。

「いい体をしているな」

幸雄は茜の手を引くと、ユニットバスの中に入り、二人でシャワーを浴びて、汗を流した。

「まずは体を流すだけでいい。今日は二人の初夜だ。たっぷり楽しんだら、また浴びればいいだろう」

幸雄はバスタオルで体を拭くと、茜にバスタオルをよこした。茜はそのバスタオルで体を拭いた。体を拭いた裸の茜を、幸雄は抱きかかえてベッドへ運んだ。茜はベッドで幸雄の下になった。部屋は明るいまま、幸雄がキスをし、体をまさぐるように触ってくる。ぷっくらした乳首を親指と人差し指で押しつぶし、こねまわす。おもわず、茜は、ああっ、と声をあげてしまう。幸雄はつぎに、茜のクリトリスをいじってくる。

「ここに、ちんこがあったんだろう」

ええ?と茜は言った。茜は最初、何をいわれたのか、わからなかった。

「茜が昔は男だったことは知っている。でも、いまはすっかり女なんだな。それも可愛らしい女なんだな」

茜は、自分のことをしっていることに驚いた。

「そ、それでも私と結婚したかったの?」

「ああ、茜は今はすっかり女だからな。子供も産めるからな」

茜のクリトリスをいじりながら、そう言った。茜のクリトリスは痛いくらい勃起している。自分でいじるときとは強さが違うのだ。茜は感じて、ああっ、いいっ、と声をあげる。

「こんなに小さくなっちまっても、ちんこは感じるんだな」

そして、幸雄は茜の膣穴をかき混ぜはじめた。膣穴からは蜜が溢れている。

「入れるぞ」

幸雄が、茜の膣穴にちんぽのかりを押し込んだ。

「痛い、痛い」

と茜は叫んだ。膣が裂けてしまうかとおもうほど痛かった。幸雄はもう少し押し込んだが、あまりに茜が痛がるので途中でやめた。

「これからはディルドとかで練習しろ。今日は口でしろ」

「は、はい」

茜は涙声で答えると、巨大に怒張したちんぽを口に含んだ。

「これからは、毎日可愛がってやる、ちんぽがちゃんと入るようにしないとな。1週間後は新婚旅行だからな。女になって、男のちんぽを加える気分はどうだ?

これがお前にもついていたんだぞ」

そう言いながら幸雄は腰を振った。茜はえずきながらも、幸雄のちんぽを舐めまわした。これが女になるということ、妻になるということなのだ。幸雄の怒張したちんぽは茜の口の中で射精した。口いっぱいに青臭い匂いが広がり、鼻へ抜ける。茜は幸雄の精液を飲み込んだ。茜は舌で、幸雄のちんぽをきれいに掃除した。

「ご、ごめんなさい。入らなくて。これから練習します」

「仰向けになれ。新しい人工のまんこをよくみてやる。明日からは練習だからな」

幸雄は茜を仰向けにして、M字開脚させると、小陰唇をもって、中を覗き込んだ。クリトリスや肉襞を丹念に観察した。

「よくできているな。茜を気持ちよくさせてやろう。茜は女になって、自分でしたことがあるんだろう?」

そう言うと、指で、クリトリスをいじり、膣の浅瀬を何度もかき混ぜた。なんどか、かき回されると、ああっ、と言って、体を痙攣させていってしまった。姉、恵子と行かせっこをしたり、自分でしているときとはちょっと違った感覚だった。

「処女膜はないが、ちいさな処女のおまんこだな。これでは俺のちんぽは飲み込めないな」

翌日、荒井手のお屋敷に引っ越しが住むと、その夜から、膣穴の拡張訓練が始まった。茜はおもちゃでオナニーをしたことはなかった。荒井手の女中が茜の訓練を担当することになった。女中は栄子と言った。

「男の子だったのね。でも、今はおまんこが小さな女の子なのね。大丈夫。旦那様のちんぽが入るように訓練してあげるわ。旦那様が帰ってきたら、旦那様にしてもらってね」

茜を裸にし、乳首をいじり、クリトリスをいじり、膣に蜜があふれてくると、栄子は、膣穴に丹念にローションをぬり、ゴムを被せたディルドをゆっくり押し込んでいった。こうして、茜の膣穴の拡張訓練が始まった。