その翌日から、茜によるお化粧の特訓が始まった。チークの塗り方やアイシャドー、口紅のさしかたなどを覚えていく。できあがった麗子はどこからみても麗子だった。麗子の免許証に映る写真は麗子そのものだった。これらは、これから麗子が使っていくのだ。これからは麗子として生きていく他はないのだ。まずは女の身だしなみとして、お化粧を覚えなければならない。
その翌日に、鴨志田朗から電話がきた。麗子は、麗子のスマホをとった。
「もしもし?」
「鴨志田だ。明日の夜7時に迎えにいく。用意をして待っておけ」
そういうと電話が切れた。
茜に話をすると、女性の持ち物や気をつけることについていろいろ教えてくれた。当日は、茜がきれいにお化粧をしてくれた。ブルーのドレスにネックレス。小ぶりなダイヤのピアス。麗子がお気に入りだったものだ。ピアス穴は初日に茜に開けてもらった。麗子のお気に入りの小さなエルメスのバッグを持った。
鴨志田は7時ちょうどにベンツで迎えにきた。やくざ風の、ガタイのでかい男だった。
「いい女になったな。麗子とかわらないな」
ドスの効いた声でそういうと、麗子を助手席に乗せ、自分は運転手席に座ると車を出した。
「いい女になったな。今日はとびきり美人だぞ」
ベンツをシティホテル「グランドスカイ」の地下駐車場に止める。地下の入り口から入り、2階のフロント受付でチェックインをすると、15階に上がり、レストラン「アザミ」に入る。
「この上のペントハウスに部屋は取ってある。まずはここで食事だ」
麗子には生まれて初めての女性としての食事だ。足をくっつけて、大人しく料理がサーブされるのを待つ。洋食のコースだった。ステーキは小さく切り分け、女性らしく食べる。茜に教わった作法だ。グラスの水を飲むと、ピンクのグロスの跡がつく。最後のスープまでなんとか女性らしく食事をすませた。隣では鴨志田朗が男らしく豪快に食べている。
食事が済むと、鴨志田朗は麗子の腕をとって、上の階のペントハウスにエレベータであがる。ペントハウスは広い。窓から見える夜景は最高に美しい。中央にはキングサイズのベッドがある。
「麗子、脱いで女の体を見せてみろ」
麗子はおとなしく、着てきた紺のドレスを脱いだ。ブラはしていない。ニップレスだけだ。下はピンクのショーツとストッキング。麗子はニップレスを剥がし、ストッキングとショーツを脱いだ。
「本物の麗子そっくりだな」
そういうと、大きな体躯の鴨志田朗は、麗子をお姫様抱っこしてベッドに運んだ。朗の体は男臭い匂いやタバコの匂いがぷんぷんする。そして、麗子のぷっくらした乳首をこりこりと舐めた。乳首が固く勃起した麗子は、ああっ、と女の声を上げた。
「女らしくなったな」
そういうと鴨志田朗は服を脱いで全裸になった。巨大なペニスがぎんぎんにたぎっている。朗は麗子の新しい女性器を右手で弄り回すと、ペニスを押し込んできた。あまり濡れていない新しい膣穴は激しく痛んだ。
「痛い。痛い。やめて」
「初めては痛いんだ。我慢しろ」
麗子の願いも聞かず、巨大なペニスを押し込んだ。膣が少し切れ、血が滴った。朗は麗子を抱きしめると、腰を振りペニスを乱暴にねじ込んだ。麗子はあまりの痛みに泣いた。朗は中に射精すると、麗子から離れた。
「気持ちよかったぞ。しばらくしたらもう一戦だ」
「お願い、今度は前戯をして。それかローションを使って」
「わかった。今度はしっかり舐めてやる」
そういうと、朗は麗子をお風呂に連れて行き、その体を丁寧に洗った。麗子は朗の体を洗った。
2階戦は、朗がちゃんと舐めてくれたが、やはり、痛いだけで気持ちがいいものではなかった。以前は、こんな感じで妻としていたのだ。それが今はされる側に回っている。女として犯される立場に。妻は気持ちよかったのだろうかとふと思った。
その晩は3階戦まであり、そのあとで、朗は疲れて、ベッドに倒れこむようにぐっすり眠りこんでしまった。麗子は火をつけられたのに、不完全燃焼に終わってしまったかのように、体が疼いた。シャワーを浴び、便座に腰掛けると、女のペニス、クリトリスをこりこりといじった。男はこんなものには興味はないのだ。でも、女の快感には欠かせない。声を押し殺して、クリトリスで2度も行ってしまった。女の快楽には射精という出口がない。快楽が体を駆け巡り、何度でもいけるのだ。
朗とするよりこちらの方がよかった。いつかは朗のちんぽを気持ちいいと思える時が来るのだろうか。
翌日に朗に送られて、麗子はマンションに戻ってきた。
「どうだった?初めてのセックス」
「痛いだけ。あまり気持ちよくなかった」
「だんだん、慣れるわよ。今日は私とセックスしましょう」
麗子はお風呂で丹念に、かつての麗子が使っていたソープで体を洗い、かつての麗子が使っていたシャンプーとコンディショナーで髪を洗った。かつての麗子が使っていたもので体を洗うことでかつての麗子の匂いが染み込んでくるだろう。茜とのセックスは楽しみだった。久しぶりの女性とのセックスだ。しかし、麗子自身ももう女だった。
体をきれいにすると、茜の部屋に向かった。茜と一緒におそろいのエプロンをつけて、夕食のカレーをつくる。食べ終わると、食器を一緒に片付けてお風呂に入る。お互いの体を洗いっこする。
「女の体はどう?いくらかは慣れた?」
「少しずつ慣れてきている。男とは全然違う世界に生きているのね」
「そんなこと考えたこともなかったわ」
湯船で麗子は茜のぷっくら大きい乳首をいじってみる。
「くすぐったい。ベッドでいくらでもしてあげるから」
麗子は茜のベッドに全裸で横たわった。茜が手鏡をもってやってきた。
「これを持って。女性器のことを詳しく教えてあげる」
麗子は手鏡の持ち手を上にして握り、新品の女性器を手鏡に映した。
「このびらびらが小陰唇」
茜がびらびらを左右に開いた。ピンクの肉が映る。
「この頭にあるのがクリトリス。女の一番気持ちがいいところ。普段は皮を被っているわ。大っきくなると皮から頭を出すのよ」
そう言って、茜はこりこりといじった。今の麗子にとって、そこは一番感じる場所だ。
「その下にあるのがおしっこ穴。女は感じちゃうと、おしっこ穴が開いておしっこがでちゃうことがあるの。男のペニスは大きくなるとおしっこは出なくなるみたいね。女はクリとおしっこ穴は別々よ。そして、一番下の暗がりが膣穴」
茜は暗がりを指でゆっくりといじり始めた。
「少し切れちゃっているわね。ここも気持ちいいのよ。浅瀬、肉襞、奥。奥は殿方のちんぽやディルドでないと届かないわ。なんどもいじっていれば痛い思いをしないでちんぽを飲み込めるようになるわ」
「朗さんの巨大なちんぽでも痛くなくなる?」
「ええ、巨大なものの方が気持ちよくなるわ。クリでばかり行っていないで、今日はここで気持ちよくなりましょう。まずは、クリをいじって膣穴を濡らしてね」
麗子はクリを何度もこりこりといじり、クリが固く勃起した。膣穴から蜜が滴り始めている。
「クリで行っちゃ駄目よ。びしょびしょの膣穴をかき混ぜるの」
麗子は言われた通り、右手の中指と人差し指で、膣穴の浅瀬をかき混ぜた。クリとはまた別の快楽の波が発生する。軽い痺れが起こる。
「もっと、激しく」
言われるままに麗子は膣穴の浅瀬をかき回し続けた。もうぐしょぐしょだ。シーツが蜜でぐっしょり濡れる。
「ああっ。もう駄目。もう行っちゃう。行っちゃう」
激しい電流が体を貫いて、体をがくがくっとさせて麗子は行ってしまった。それでも、麗子の膣穴周辺は熱く火照っている。
「まだ、じんじんしている。おまんこが熱い感じ」
「女は射精って出口がないから、快楽が身体中を何度も駆け巡るのよ。一度行っても、その快楽は消し炭みたいに火照って残っているの。もう一度、やってみて」
麗子は言われるままに、ぐしょぐしょに濡れた膣穴を再びかき回し始めた。快楽の波は一気に高まった。あっという間に麗子の意識を飲み込んでしまう。ああっつ、もう駄目と言って、麗子は行ってしまった。
「すごいわね。麗子は。ずっと前から女をやっていたみたい」
「私が茜にしてあげるね」
麗子は茜の皮を被ったクリトリスをこりこりといじり始めた。
「麗子は上手ね」
「男の人はここに興味がないみたい。女は穴って思っているみたい」
「大部分の男がそうよ。女が勃起するなんて思ってもいないみたい。でも女も勃起して行っちゃうことで気持ちよくなるのよ」
麗子は茜のクリトリスが十分に固く勃起し、膣穴から蜜が滴り始めると、膣穴の浅瀬をかき混ぜ始めた。茜がああっ、いいっ、と声をあげる。
「女性器を女性器をこすり合わせましょう。気持ちいいみたいよ。さあ、松葉みたいに組んで」
麗子と茜は松葉に股を組んで、女性器をこすり合わせた。麗子はもう男だった頃みたいに、茜の膣穴にペニスを押し込むことはできないが、お互いの擦りあいで、クリトリスが擦れ、膣穴の周りが擦れ、快楽の波が発生する。ああっ、いいっ、と麗子と茜が声をあげる。
「これって、気持ちいいわね」
シーツが密でぐっしょり濡れる。ほぼ同時に、ああっ、行っちゃう、と声を上げて、二人は行ってしまった。それでも、物足りないようで、2度、3度をお互いの女性器をこすり合わせ、お互いに上り詰めた。
麗子は茜に抱きついた。茜からは牝の汗の匂いがする。それは自分も同じだった。もう、麗子は牝なのだ。
「茜はいい匂いがする」
「麗子もよ」
そう行って、茜も麗子に抱きつくと、その体をぺろぺろと舐めた。
「明日からは朗さんのために膣穴を拡張しましょうね。麗子が使っていたディルドがあるの。クローゼットに隠しているはずよ」
「女の人って、そういうのを持っているの?」
「女はだいたい持っているわ。普通よ」
茜がにっこり笑った。その夜は、再び二人でお風呂に入ると、茜のベッドで抱き合って眠った。