第7話 花子の出産

玲奈はお屋敷に戻ると、お腹の仔犬になにかあると大変だからと、美香の部屋で出産まで室内飼いされることになった。お腹も乳房も大きくなった。

天気のいい日は、お屋敷内の散歩に連れていかれた。犬妊婦にも運動は必要だと、医者に言われたのだ。舗道を犬用のワンピースから尻尾をはみ出させて四つん這いで歩いていく。グーに握られた手は、もう前足としてしか機能しない。

食事は、美香の部屋で食べるようになった。ドッグフードはいくらか味が変わった気がした。相変わらず味気ないが。朝の散歩以外は、美香の部屋からでることはなくなった。おしっこもうんちも美香の部屋の砂場でするのだ。

玲奈は美香の気分次第で、口枷をはめられたり、話すことを許可されたりした。

玲奈はすっかり、美香のレズペットだった。

「玲奈、だいぶ、お腹が大きくなってきたわね。ここから仔犬が生まれるのね」

玲奈を全裸でお座りの格好にさせて、美香は大きくなったお腹をさすった。

「このお乳は、犬用のミルクがでるのよね」

美香は黒ずんで大きくなった乳輪をいじりながらいった。大きな乳輪の真ん中の犬用乳首をこりこりと押し潰す。

「この乳首も仔犬が吸うのよね。もう、男に吸われることはないわ。私が吸ってあげる。どういう味がするのかしら」

玲奈は、このお乳を仔犬が吸うのだと思うと悲しくなった。もう、人間の母にはなれないのだ。玲奈はこれから生涯、犬の子供を産み続けるのだ。人間犬として生きていくしかないのだ。そう思うと、涙がでてきた。

美香は玲奈の乳首を吸い、舐め回した。ああっ、と声が出てしまう。美香はなんども乳首を吸い、舐め回したので、ベトベトになってしまう。美香は大きなお腹に白い指を這わせ、無毛の女性器に手を持っていく。

美香は玲奈の、剥き出しのクリトリスをこりこりといじった。固く勃起し、肉芽が顔をだす。

「玲奈のおまんこは、人間の女性のおまんこなのね。それなのに仔犬が生まれてくるのね」

可笑しそうにいうと、玲奈の膣穴を指でかき混ぜた。ああっ、気持ちいい、と言いながら、グーの前足で、美香に抱きついた。美香は玲奈の匂いを嗅ぎながら玲奈の膣の浅瀬をかき混ぜた。

ああっ、行っちゃう、行っちゃう、と声をあげて、玲奈は体をがくがくさせて行ってしまった。

「今度は、そのグーの前足でかき混ぜてね」

美香は自分の乳首をつまみ、クリトリスを愛撫して、膣穴が蜜で濡れてくると、玲奈のグーの前足を自分の膣穴に沈め、かき混ぜた。

「玲奈のグーの前足は気持ちいいわ」

美香は玲奈のグーで膣内をかき回し、自分でクリトリスをいじりながら、ああっ、いいっ、と声をあげて行ってしまった。玲奈の前足は蜜でベトベトになっている。それでも、玲奈は自分で拭くことはできないのだ。

「玲奈の前足、ベトベトね。拭いてあげるわ。一緒にお風呂に行きましょう。洗ってあげる」

玲奈の陣痛は、妊娠が判明してから、3ヶ月後にきた。ちょうど、玲奈は大きなお腹を抱えて、美香のベッドに全裸で横になっていた。

「お腹が痛い。苦しい」

玲奈は、陣痛の苦しみに冷や汗を流している。

「陣痛がきたのね。今、お医者さんに連れていくわ」

美香が出ていくと、大男と一緒に戻ってきた。

「秋元、花子を運んで」

「わかりました」

秋元と呼ばれた大男は、全裸の玲奈を軽々と持ち上げて、お屋敷に止めてあるバンの後ろの、ケージに入れた。何人かが乗り込むと、バンは出発する。

玲奈はケージの中で、お腹を抱えて、陣痛の痛みに耐えていた。

バンは、病院の地下駐車場に着くと、玲奈をケージからだし、秋元が抱えて手術室に運んだ。医者がすでに準備を整えている。

「最初だから、ここで産んでもらうけれど、二度目からはお屋敷で産んで大丈夫だからね。生まれてくるのは仔犬だ。人間みたいに難産になることはない。自然に生まれるよ」

玲奈は手術台で上向きになる。両足はもうまっすぐにはならないので、M字に開脚したままだ。陣痛が激しくなり、出産の時を迎える。腹式呼吸でお腹に力を入れると、体から何かがでてきた。

「無事に出産しましたよ。可愛い仔犬ですよ」

医者が臍の緒を切った。玲奈は自分が産んだ3匹の仔犬を見せられた。

「あちらで仔犬を舐めてあげてください。母犬の務めですよ。それにお乳もあげてください。もう、母乳が出るはずです」

手術台を下された玲奈は四つん這いになった。玲奈は四つん這いでしか歩けない。

「こちらへついてきてください」

3匹の仔犬を抱えた医者の後ろについて、尻尾を垂らして四つん這いで歩いていく。案内されたのはカーペット敷きの何もない、クリーム色の部屋だった。

医師はカーペットの床にタオルを敷いて、その上に仔犬を寝かせた。

「まずは、全身を舐めてあげて」

言われるままに、玲奈は自分が産んだ仔犬の体を、母犬のようにぺろぺろと舐め回した。改めて見ると可愛らしい仔犬たちだった。クーンと鳴いている。全体が羊膜みたいなもので覆われている。それらを全部舐めて綺麗にしてあげた。玲奈はこの仔犬たちの母犬なのだ。

「次は、お乳をあげてくださいね。普通に犬の母乳がでるはずです」

「そんな。仔犬に母乳なんてあげたことないのに」

「大丈夫ですよ。仰向けになってください」

全裸の玲奈は仰向けになった。医師は玲奈の左の乳首をこりこりと押しつぶし、小さな仔犬の口に含ませた。歯のまだ生えていない仔犬は玲奈の乳首をこりこりと押しつぶし、ごくごくと母乳を吸い始めた。もう1匹も右の乳首に吸い付かせた。仔犬たちは小さな前足で玲奈の体に乗り、母乳を吸っている。

「もう1匹は、私たちのようでミルクをあげますね」

そういうと、医師はもう1匹の仔犬を抱えて出て行った。玲奈は全裸で仰向けになり、両方の乳房を、仔犬にぴっぱられ吸われている。仔犬たちは一晩中、玲奈の乳を吸っていた。

玲奈は翌日にはお屋敷に戻された。太郎の檻に3匹の仔犬とともに入れられた。2つの乳房しかない玲奈は、3匹に代わる代わるにお乳をあげた。座った姿勢よりも横になって乳首を含ませる方が楽だった。太郎がやってきて、くんくんと匂いを嗅いでいる。3匹の仔犬は可愛らしかった。グーの前足では抱き寄せることしかできなかった。3匹の仔犬には生まれた時から、玲奈の前足にあるような肉球が備わっている。そして生まれた時から尻尾がある。

その日のうちに、美香が見物にやってきた。

「3匹を産んだのね。すっかり母犬ね。お乳もちゃんとあげているのね」

うれしそうに美香がいう。

玲奈はそれから仔犬がドッグフードを食べられるようになるまで、太郎の檻で母乳を与え続けた。母になった玲奈に、太郎は交わろうとはしなかった。その代わり、玲奈や仔犬をいとおしそうにペロペロと舐めてくれる。

その内に、また玲奈の生理がはじまった。藁敷の太郎の檻では、生理の血は流れっぱなしだ。誰にも抱かれない玲奈は寂しくなって、自分のクリトリスと、膣穴を、グーの前足でグリグリする。膣穴から蜜が溢れてくる。ああっ、いいっ、と声をあげる。この女の快楽だけは、すっかり犬になってしまった玲奈の生活において、唯一、人間らしいものだった。人間犬、花子はいつでも発情期なのだ。